日立製作所(日立)、日立のベトナム法人であるHitachi Asia Vietnam (日立アジアベトナム社)、ベトナムの大手国営保険会社である Bao Viet Insurance(バオベト・インシュランス)の3社は10月1日、人工知能(AI)やビッグデータ解析などデジタル技術を活用し、ベトナムにおける健康意識の向上や疾病発症・重症化の予防に寄与する保険事業のイノベーション創出に向けて、提携すると発表した。
同提携により、バオベト・インシュランスは、保険契約者向けに提供するアプリ「Bao Viet Direct」に日立の医療ビッグデータ解析技術を導入し、生活習慣病の発症リスクを測定して健康指導を受けられる、健康増進に向けた新たな保険サービスの提供を同日より開始する。
バオベト・インシュランスは、ベトナム財務省が65%以上の株式を保有する、ベトナム最大の金融グループBao Viet Holdingsの事業会社の1社で、100万人以上もの医療保険契約者を有する、国内トップの損害保険会社。
同社が開始する新サービスでは、日立の医療ビッグデータ分析ソリューション「Risk Simulator for Insurance」を活用する。「Risk Simulator for Insurance」は、健診結果やレセプトなどの医療ビッグデータから8大生活習慣病発症による将来の入院リスクを予測する、日立独自のAIを使ったLumadaソリューション。
新サービスは、利用者がモバイルアプリから健康診断の結果や既往歴を入力することで、糖尿病や高血圧などの8つの疾病の将来リスクを算出し、自身のリスク傾向を把握することが可能。
リスクを高める要因となっている項目や、改善のためのアドバイスも表示できるため、食生活や運動習慣の改善などの具体的な行動変容を促し、健康増進を支援する。将来的には、リスク予測をきっかけにバオベト・インシュランスが展開する遠隔診療サービスへつなげるなど、保険申込におけるさらなるチャネル拡大と機会創出に注力する。