ルネサス エレクトロニクスは9月29日、同社の32ビットマイコン「RXファミリ」のエントリモデルとなる「RX100シリーズ」の新製品として、最大動作周波数48MHzのRXv2コアを搭載することで、従来品比で約2倍の処理性能を達成した「RX140グループ」を発表した。
また同グループは、CPU動作時で56μA/MHz、スタンバイモードで0.25μAと従来比で30%以上の低消費電力化を実現したほか、CPUを停止したまま特定の周辺機能の動作が可能となる低消費電力モード(スヌーズモード)を搭載したことで、間欠動作が必要となるアプリケーションの低消費電力化が可能となったともしている。
さらに、UI/UXの向上に向け、放射ノイズ耐性評価でIEC/EN61000-4-3レベル4(放射イミュニティ)およびIEC/EN61000-4-6レベル3(伝導イミュニティ)の要件を満たした最新の静電容量式タッチセンシングユニットも搭載。静電容量の変化量を直接計測する水位検知などの高精度なセンシングが可能となったほか、マルチスキャン機能と自動センシングを搭載しているため、複数電極の同時計測が可能である。加えて、スタンバイモードでもタッチの自動検出が可能なため、タッチレス操作や近接センサも開発することが可能となったともしている。
なお、同グループは、すでにメモリ容量64KB、32~64ピンパッケージ品の量産が開始されているほか、2022年2月以降、順次128KB以上のメモリを搭載した製品も提供していく予定としている。また、評価用ボードとして、初期評価用に、すべての信号ピンにアクセス可能な「Target Board for RX140」も用意。Pmodコネクタを搭載しているため、センサモジュールの取り付けも容易に行うことができるようになっているという。