NTTデータイントラマートは9月30日、ローコード開発プラットフォームとしてクラウドサービス「Accel-Mart Quick」の提供を10月1日から開始すると発表した。同サービスの料金は1ユーザーあたり月額770円。
Accel-Martは、プログラミング初心者から上級者までをカバーする、業務用アプリを開発できるプライベートクラウドサービス。プログラミングの知識がない人を想定して設計された「Quick」と、プログラミング知識がある人向けに業務用アプリに必要な開発環境を充実させた「Plus」の2種類がある。同社がこれまで提供していた「Accel-Mart」は「AccelMart Plus」と改称し、引き続き提供される。
プログラミングの知識がない利用者を想定して設計された同サービスは「Accel-Mart Quick」、ドラッグ&ドロップで業務用アプリを開発できる。主要機能として、「ローコード開発」に加え、「ワークフロー」「BPM」「スプレッドシート」「業務テンプレート」「社内ポータル」「スケジュール」「会議室予約」なども備えており、業務プロセスのデジタル化および自動化を実現する
クレジットカード決済にも対応しており、申し込み後30分から60分以内にサービスを利用開始可能だ。また、20名から利用可能であることに加え無償でのトライアル期間も備えているため導入コストを抑えながら導入の検討を行える。
「Accel-Mart Quick」から「Accel-Mart Plus」に移行することも可能で、導入範囲に応じたシームレスな拡大が可能だ。利用環境に応じてクラウドとオンプレミスとのハイブリッド利用にも対応する。
同社は「Accel-Mart Quick」の提供によって、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関わる業務改革について、ローコードでのアジャイル開発を支援する狙いだ。チームレベルでの小規模な業務改革から、全社レベルでの大規模な業務改革へ成果と事業規模の成長に合わせて段階的に推進していくことで業務改革全体ををサポートする。
ローコードでの業務用アプリ開発ツール市場においては、「高機能・大規模利用想定のサービスでは大掛かりだが、小規模利用想定のサービスでは物足りない」 というニーズが存在していたという。同社はこうしたニーズへのアプローチを狙ったとしている。
サービスの提供開始に先立って行われた発表会の中で、代表取締役社長 中山義人氏は「これだけの機能を低価格で提供するのは、社運を賭けたプロジェクトでもある。ローコード市場が非常に盛り上がっている中ではあるが、歴史に残るサービスにしたい。これからの企業が取り組むべきDXとは、プロセス全体を視野に入れながら業務をデジタルツールによって最適化する道のりであり、DXを進めるためにはローコードツールが不可欠だと考えている」と述べたうえで、「今後3年間で1万社以上への導入を目指す」と意気込みを見せた。