JR東海は9月30日、顔認証技術を活用した新たなサービスの実現可能性を検証するため、東海道新幹線品川駅および名古屋駅の一部改札機で、社員を対象とした実証実験を行うと発表した。

実証実験では、現在、割引証の提出や証明書の提示が必要な利用者限定商品のネット販売やチケットレス化、顔認証のみによる改札機通過の実現可能性などを検証する。

具体的には、対象の改札機を通過する際、ICカードによる利用判定(新幹線の予約情報(利用日・区間等)から、改札機の入出場可否を判定)と顔認証を行う。今回の実験では、顔認証のみでの改札機通過は行わない。

顔認証は、実験対象改札機に設置した顔認証用カメラにて撮影した顔画像から算出し た顔の特徴量と、事前に登録した実験対象者の特徴量と一致するか照合する。

  • 東海道新幹線の顔認証の実証実験の流れ

取得した動画のうち、同社社員が実験対象改札機を通過する動画を保管し、それ以外のものは、取得後24 時間以内に削除する。社員が実験対象改札機を通過する動画に映り込んだ乗客の画像は、原則として3週間以内に、個人を特定できないように加工する。

実験箇所付近に案内を掲示するので、顔認証を避けたい場合は、別の改札口もしくは、顔認証範囲外の改札機を利用するよう、同社は促している。