ルネサス エレクトロニクスは9月21日、ADASや自動運転システム向け車載カメラ用SoC「R-Car V3H」ならびに「R-Car V3M」を用いて、周辺の物体認識向けディープラーニングを用いたソフトウェア開発の容易化を可能とするソフトウェア開発キット「R-Car SDK」を提供を開始したことを発表した。
同SDKは、ルールベースのコンピュータビジョンと、AIベースのディープラーニングによる学習結果をサポートするように構築されており、シミュレーションプラットフォーム上にて、両方のハードウェアアクセラレータを検証することを可能としたという。
WindowsでもLinuxでも使用できるPCベースの開発ツールで、今後はASIL-D準拠のさまざまなOS(QNX、eMCOS、INTEGRITYなど)のサポートも行う予定だとしている。また、開発ツールやシミュレーションプラットフォーム、ソフトウェアライブラリやサンプルコードなどに加え、一般的なCNNネットワーク、ワークショップ、アプリケーションノートなども用意されているとのことで、ユーザはすべての開発環境とソフトウェアライブラリをPC上で手軽に起動して利用することができると同社では説明している。
なお、開発ツールとしては、統合開発環境「e2 studio」のR-Car Vシリーズ向け特別バージョンを用意(e2 studio for R-Car)。ユーザがサードパーティ製のツールを容易にカスタマイズして統合することができるほか、画像処理やディープラーニングのサブシステムのバスモニタリングやデバッグ機能のサポートなども可能なものが提供されるという。