大日本印刷(DNP)は9月17日、東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA(東京アニメセンター)において、新たなエンターテイメント体験を生活者に提供する「地域共創型観光サービス」の開発を開始すると発表した。リアルの街や商業施設とアニメやマンガ、ゲームなどのコンテンツを連動させて、地域の商業施設や観光スポットを周遊する動機づけとなることを狙う。

その取り組みの一環として同社は、スクウェア・エニックスが取り組む、ゲームやアニメの世界を実際の街で楽しめる周遊型イベント事業「FIELD WALK RPG」に参画する。同事業の第一弾のイベントとして、スクウェア・エニックスのコンテンツである「新すばらしきこのせかい」を題材とした、渋谷エリアの周遊型イベントを2021年9月17日から開始するとのことだ。

  • イベントのイメージビジュアル

DNPは、独自の「P&I(Printing & Information)」の強みである膨大な情報を安全安心に扱う処理能力や多彩な表現技術などと、パートナーの強みを掛け合わせて、リアルとバーチャルの双方を行き来できる新しい体験価値と経済圏を創出する「XR(Extended Reality)コミュニケーション事業」を展開する。

その一環として、東京アニメセンターにおいてアニメやマンガ、ゲームなどのコンテンツホルダーと協業し、リアルとバーチャル双方の多様な表現手法を使って、コンテンツの魅力を発信するとともに、生活者とコンテンツや企業をつなぐ新しいコミュニケーションモデルの創出に取り組む。

そこで同社は、XR技術やコンテンツを活用した次世代の観光スタイルの確立を目指し、渋谷で自治体や商業施設と連携した観光サービスの開発を開始するとのことだ。同サービスは、街や商業施設などでのサービス体験とコンテンツ体験を連動させるもので、生活者はスマートフォンアプリを使ったゲームやイベントに参加しながら、実際の街を訪れ物語を通して街や施設の魅力を体験可能となる。

XR技術による演出やゲーム要素を取り入れたシナリオにより、訪れた場所ならではの特別な体験を提供することで街の周遊の動機付けを図るとともに、街や商業施設への集客や販売促進につなげる狙いがあるとしている。

「FIELD WALK RPG」は、スクウェア・エニックスが実施する、ゲームコンテンツと実際の街を連動させて街の中でゲームやアニメの世界が体感できる周遊型イベント事業である。DNPは地域共創型観光サービス開発の一環として本事業に参画するとのことだ。