岡山大学は9月15日、大学拠点接種で行われた、武田薬品ならびにモデルナが製造する新型コロナワクチンの副反応調査の2回目接種後の最終結果を公表した。
それによると、1回目接種後の副反応調査に岡山大学教職員および学生の計3917名が、2回目接種後の副反応調査に計3288名が回答(2回の回答の合計7205名の男女の割合は男性が48.9%、女性が51.1%)。その結果、2回目接種後は、局所反応として、接種局所の痛みが90.0%、腫脹が55.3%に出現し、遅延性皮膚反応(COVID arm、いわゆるモデルナアーム)とみられる接種後7日目前後での局所の腫脹や発赤は、1回目接種後に2~3%前後に確認されたが、2回目接種後はほとんど認められなかったという。
ただし、2回目接種では、1回目と比較して全身反応の出現頻度が高く、筋肉痛が64.4%、倦怠感が84.2%、頭痛が74.7%、37.5度以上が発熱は88.0%で出現したとするほか、発熱の出現頻度は若い世代の方が高い傾向で、40代以下では90%前後に発熱が出現したとするが、60代以上でも75.4%に発熱が出現したとしている。
また、性別で見ると、男性に比べて女性の方が副反応が若干高い傾向(例えば発熱で約2%差)がみられたが、妊娠や基礎疾患があることで、副反応出現頻度が高まる傾向はみられず、アレルギー歴があっても微増程度であることが確認されたとする。
ちなみに、武田/モデルナ製ワクチンの副反応出現割合は、岡山県内の5病院で実施したファイザー製ワクチンの接種後副反応調査結果よりも高く、若い世代(20歳代以下)に限って比較した場合であっても、同様の傾向が確認されたとする。
なお、研究チームの同大 大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野の頼藤貴志 教授は、今回の結果を踏まえ、「ワクチンには副反応がありますが、大体の症状は接種翌日、翌々日には落ち着いています。ワクチンを打つメリットの方が大きいと思いますので、接種を考える際の判断や準備の参考にしていただけますと幸いです」とコメントしている。