Tableau Japanは9月14日、BIツール「Tableau」について、エンタープライズ向けの新機能とサブスクリプションプランの提供を開始すると発表した。記者向けの説明会の中で、同社のカントリーマネージャ佐藤豊氏は「サブスクリプションプランによって、利用者は高い費用対効果で、企業規模に応じた拡張が可能になる」と述べた。

  • Tableauカントリーマネージャ 佐藤豊氏

2020年から続く新型コロナウイルス感染症の影響によって、国内企業の90%以上がDX(デジタルトランスフォーメーション)への投資を継続すると表明しているという。また、DXに成功した企業は、その要因として「組織全体にわたる新規技術への親しみ」と「従業員にすべての権限を与える」点を挙げているとのことだ。

また、企業内のデータプラットフォームを選択する際には、ガバナンスとアジリティのどちらを優先すべきかが課題となる。また、全ての従業員がデータを見て理解できるようにするための教育が求められていたという。

そこで同社は、エンタープライズ向けに再興された新しいTableauプラットフォームを提供するに至ったとしている。同製品は、Tableau ServerもしくはTableau Onlineに、データマネージメントとサーバマネージメントをバンドルしたサブスクリプション型の契約モデルとなっている。

データプレパレーションツール「Tableau Prep」により、ユーザーはサーバリソースの負荷やコストを削減しながらも、データ傾向をより簡単にマッピングできるようになるという。また、潜在的な問題を警告することで、データの品質を保持しつつデータの種類と出所を容易に把握できるようになったとしている。

同社のシニアプロダクトマーケティングマネージャー 林達郎氏は、「新しいエンタープライズ向けのTableauのプラットフォームによって、ユーザーはカオスな状況にある社内の情報を管理し、企業の意思決定において信頼できる適切なデータが適切な社員によって利用されるべく、全社的なガバナンス体制を整えることができる。さらに、必要に応じてリソースを拡張することで、組織のニーズに応じたアナリティクスも実現できる」とコメントした。

  • Tableau シニアプロダクトマーケティングマネージャー 林達郎氏

Tableau 2021.3は、Slackとの連携を特徴としている。Slackにtableauのアプリケーションを追加することで、Tableauからの通知をSlackで受け取ることが可能になり、組織内のあらゆるコミュニケーションにデータの視点を取り入れ、多くの従業員がデータに基づくインサイトを得られるとしている。

  • 「Tableau 2021.3」で追加される新機能