国際宇宙ステーション(ISS)に船長として長期滞在中の宇宙飛行士、星出彰彦さん(52)が日本時間12日夜から13日未明にかけ、船外活動を行った。フランス人飛行士とペアを組んでリーダー役となり、新型太陽電池パネルの取り付け準備作業などを完了した。日本人の船外活動は3月の野口聡一さん(56)に続き11回目。4回目となった星出さんは累計の船外活動が28時間を超え、野口さんを抜き日本人最長となった。

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    船外活動を行う星出さん。ペスケさんのヘルメットのカメラから撮影されたもの=日本時間13日午前3時半ごろ(NASAテレビから)

星出さんとトマ・ペスケさん(43)は減圧症予防の準備を経て、12日午後9時15分に船外活動を開始した。米航空宇宙局(NASA)は経年劣化した太陽電池パネルの出力を補うため、新型パネルを追加する作業を進めている。今回はISSに8セットある既存パネルのうち1つの根元に、新パネルを加えるための架台を取り付けた。3月に野口さんも、同様の作業を別のパネルで行っている。

2人は続いて、ISSの電位を測定する装置の交換を行った。宇宙での太陽電池パネルの帯電や放電対策の研究用にデータを取得するものだが、故障を受け新品に取り替えた。星出さんは時間に余裕がある場合に行う追加作業として候補に挙がっていた、船外への出口の扉にあるヒンジ部分のピンの交換も実施した。

6時間54分に及ぶ作業の後、13日午前4時9分に活動を終了。星出さんの船外活動は累計28時間17分となり、4回で27時間1分の野口さんを上回って日本人最長となった。

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    船外活動に備え宇宙服をチェックする星出さん=8月17日(NASA提供)

星出さんは午前8時ごろ、ツイッターに「無事船外活動を終えることができました。船外活動を計画・実行したチームに加え、管制官、エンジニア、安全確認担当や訓練担当など、NASAを中心にISS参加各極の、そしてISS滞在中の全クルーの協力のもとで実現できたと思います。深謝!」と投稿した。

当初は8月24~25日の予定だったが、星出さんの相方となるはずだった米国人の体調への配慮から延期された。米国人からペスケさんに交代して実施。NASAの船外活動を米国人抜きで行ったのは史上初となった。

星出さんは2008年にスペースシャトル「ディスカバリー」で初飛行し、ISSに日本実験棟「きぼう」を設置する作業を実施。12年の長期滞在では、ISSの電源装置の交換などのため3回の船外活動を行った。今回が3回目の飛行で、ISSに4月から約半年間の予定で滞在中。14年の若田光一さん(58)に続く日本人2人目の船長を務めている。

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