Appleは今後リリースするMacで採用するプロセッサをApple M1へ置き換えることを計画している。Apple M1は高性能と省電力性の双方を実現しており、基本的にMacユーザーにとって利点の多いプロセッサだ。しかし、これまでIntel MacでWindows 10を使ってきたのであれば、M1 Macではその選択肢を選ぶことはできないかもしれない。
The Registerは9月10日(米国時間)、「Microsoft releases new Windows 11 builds, confirms running on an Apple M1 'is not a supported scenario' • The Register」において、Microsoftが同誌に語った内容として、「M1 MacのParallelsでWindows 11を動作させることは想定されていない動作であること」および「ハードウェア(M1 Mac)で直接OS(Winodws 11)を実行することもサポートしていない」という内容を伝えている。
現状では、M1 MacにおいてParallels Desktop 17を使うことで、開発版のWindows 11を使うことができる(ただし、いくつかの条件をクリアしている必要がある)。しかし、MicrosoftはWindows 11の正式提供へ向けてサポートされていないハードウェアにおけるWindows 11の動きを締め付け始めており、Parallels Desktopも対象に含まれているようだ。
The Registerは最近、Parallels Desktop 17で動作するWindows 11で互換性問題が発生したことを指摘。この問題はParallels Desktop 17.0.1で解決されたとしているが、どのような方法で解決したのか、Parallelsからは返事が得られていないとも説明している。
人気の高い仮想化プリケーションは、M1 MacにおいてIntel版OSのサポートを行っておらず、今後も積極的にサポートする姿勢は見せていない。MicrosoftもWindows 11をM1 Macで動作させることについて積極的な姿勢を見せていない。これまでの発表などをまとめると、M1 MacでWindows 11を仮想環境でオフィシャルに使う見通しは立っていない状況と言える。