米国半導体工業会(SIA)によると、2021年7月の半導体市場(3か月移動平均)は、前年同月比29.0%増、前月比2.1%増の454億ドルとなり、月別の史上最高値を更新した模様である。
SIAのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)であるJohn Nuffer(ジョン・ヌーファー)氏は、「半導体業界は、持続している高い需要への対応に向けてフル操業を続けており、その結果が、生産数量、出荷数量ともに高い状態が続いている」と現在の状況を説明する。
また、国・地域別で見た場合、前年同月比では欧州が38.0%増、アジア・太平洋/その他が同30.9%増、中国が同28.9%増、米州が同26.8%増、日本が同20.9%増と軒並み2桁%の成長となったほか、前月比で見ても、米州が4.2%増、日本が同3.2%増、アジア・太平洋/その他が同2.0%増、中国が同1.2%増と欧州(同0.8%減)を除き、微増を記録している。
これら国・地域の市場シェアは、中国が34.9%、アジア・太平洋/その他が27.2%、米州が21.5%、欧州が8.4%、日本が8.0%となっており、世界全体の半導体生産能力の8割がアジア地域とされているため、半導体のほとんどがアジア地域で生産され、消費されているということになる。
なお、WSTSは、8月に2021年の半導体市場予測を前年比24%に上方修正しているが、現在の好調さが年末に向かって継続した場合、さらなる上方修正がなされる可能性も出てきたといえる。