JTOWER、東京電力パワーグリッド、東日本電信電話(NTT東日本)は9月1日、東京都が実施する「令和3年度西新宿エリアにおけるスマートポールの面的設置、運用及び検証事業」に共同提案が採択されたことを発表した。

同事業では、西新宿エリアにおける5G通信網のカバーエリア促進やスマート東京の実現に向けて、新型スマートポール20基を設置してさまざまな実証事業に取り組む。さらに、スマートポールの他地域への展開を見据えたビジネスモデル構築を目指すという。

3社は同事業において、インフラシェアリングを活用したスマートポール、光回線や電源設備などのインフラ整備、通信環境を活用した付加価値の高いスマートサービスの提供といった、各社それぞれの強みの融合を見据える。迅速かつ効率的な5G基盤整備を進めるとともに、先端技術を活用したスマートシティサービスを展開したい考えだ。

  • スマートポール設置のイメージ

東京都は2019年8月に「TOKYO Data Highway 基本戦略」を発表し、西新宿エリアを5Gの重点エリアの一つに位置付けている。さらに、同年12月に発表した「未来の東京」戦略ビジョンでも、西新宿エリアを「スマート東京」先行実施エリアに指定するなど、5Gと先端技術を活用した分野横断的なサービスの都市実装に向けた取り組みを推進している。

同事業にあたって、各社は「つなげる、つたえる、みえる」をコンセプトとしてポール型とサイネージ型の2種の新型スマートポール開発を進める。5Gアンテナ基地局や高速Wi-Fiアクセスポイント、給電、非常用バッテリーといった「つなげる」機能に加えて、デジタルサイネージなどの「つたえる」機能、AIカメラおよび環境センサーなどの「みえる」機能を搭載する予定である。

  • スマートポール(サイネージ型)設置のイメージ

3社は同事業を通じて、東京都がめざす「スマート東京」の実現に貢献していくとのことだ。同事業に引き続いて地域のデジタル化推進に向けた支援を幅広く展開することで、日本の「Society 5.0」を進展させるという。