米Databricksは9月1日、16億ドル(円換算で約1763億5120万円)の資金調達ラウンドについて発表した。今回の資金調達は、同社のプラットフォームである「Lakehouse(レイクハウス)」の需要が急速に拡大しており、イノベーションとデータレイクハウスの導入を加速させるためのものとなる。カウンターポイント・グローバル(モルガン・スタンレー)が幹事を務めるシリー Hファンディングは、データブリックスの資金調達後に関する企業価値を380億ドル(円換算で約4兆1877億7100万円)と評価している。

カウンターポイント・グローバルには、新たな投資家としてベイリーギフォード、クリアブリッジ、UC Investments(カリフォルニア大学理事会の最高投資責任者室)が加わった。従来からラウンドに参加している投資家は次の通り。

アンドリーセン・ホロウィッツ、ブラックロックが管理するファンドおよびアカウント、Canada Pension Plan Investment Board(CPP Investments)、Coatue Management、Fidelity Management & Research、Franklin Templeton、GIC、Greenoaks、Octahedron Capital、T. Rowe Price Associatesが管理するファンドおよびアカウント、Tiger Global Management、Whale Rock Capital Management。

また、レイクハウスのグローバル展開を加速させるため米Salesforceの元エグゼクティブであるAndy Kofoid氏をグローバル フィールド オペレーションズ担当プレジデントに任命した。

クラウド型のプラットフォームであるレイクハウスは、データとAIのためのオープンな統合アーキテクチャであり、データウェアハウスの信頼性、ガバナンス、パフォーマンスをダイレクトにデータレイクに取り込める。

同社のユーザーは、データレイクから用途の異なるさまざまな接続されていないシステムとレガシーシステム間でデータを移動する必要がなく、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud上にレイクハウスを構築し、単一のプラットフォームであらゆるデータや分析作業のワークロードに対応することが可能。

結果として、アーキテクチャの複雑性の回避、インフラコストの削減、データチームの生産性の向上、イノベーションを高速化しているという。現在、グローバルにおいて数百の組織がレイクハウスプラットフォームを利用している。

今回の新たなラウンドにり、同社の総資金調達額は約35億ドル(円換算で約3855億8275万円)となる。Kofoid氏の任命により、新しい市場への参入、パートナーエコシステムの有効化と拡大、幅広い業種別ソリューションを構築し、レイクハウスプラットフォームのグローバルな導入を加速させるための投資を行う考えだ。

米Databricks 共同創業者兼CEOのアリ・ゴディシ氏は「今回の新たな投資は、データブリックスのレイクハウスプラットフォームに対する急速な導入とお客さまからの需要を反映したものです。また、レイクハウスが未来のデータアーキテクチャであるという当社のビジョンに対する、企業や投資家からの信頼を裏付けるものでもあります。この投資は、当社がイノベーションのペースを加速させ、レイクハウスを導入しようとしているデータドリブン型組織の成功にさらに投資することができるという、興味深い新たな展開を示しています」とコメントしている。