半導体材料市場調査会社である米TECHCETは、2021年の半導体製造用フォトレジストの市場規模が前年比11%増の20億ドル超となること、ならびにその後も2025年まで年平均成長率7%で成長するとの予測を発表した。
また、2021年のレジスト関連製品(現像剤、溶剤、エッジ・ビード・リムーバー、反射防止コーティング剤)市場は同9.9%増、2025年までの年平均成長率は7.1%になると予測している。
同社では、「Intel、TSMC、Samsungによる新しいファブが稼働するようになれば、レジストの需要と売り上げはさらに増加する」との見通しを示している。
レジスト種類別の動向としては、EUVレジストは力強い成長を示すと予測されており、2020-2025年の年平均成長率は60%と高く、ロジックデバイスに加えてDRAMと3DNANDの生産が牽引すると予想される。また、3D NANDやロジックデバイスで主に使用されるArF/ArF液浸(ArFi)レジストは、一部の工程でEUVレジストが取って代わり始めるとの見方から、今後の年平均成長率は6.4%と予測されているほか、レガシープロセスで多く使われるKrFレジストも、年平均成長率7%で安定した成長が見込めるとしている。中国のサプライヤが、KrFレジストをチップメーカーから認証を得るための取り組みを加速しているという。すでにi線とG線レジストの供給は進めら得ており、より高度なプロセスへと技術の発展を目論んでいるようだ。
なお、同社では、2021年のウェハ投入数量について、モバイルコンピューティング、携帯電話、サーバ、自動車の各セグメントの力強い成長により、ロジックデバイスで前年比13%以上、3D NANDで同18%以上の増加と予想している。