Microsoftは2021年8月の累積更新プログラムでKB5005033の配信を行ったが、この更新プログラムは同社にとって苦々しい存在になりつつある。この更新プログラムは「PrintNightmare」と呼ばれる印刷スプーラーに存在する脆弱性を修正するものになるはずだった。しかし、この更新プログラムだけではPrintNightmareを修正できないことが明らかになっている(参考「KB5005033でWindows印刷スプーラ脆弱性を修正しきれず、新たな脆弱性発見 | TECH+」)。
さらに、KB5005033は別の問題を引き起こしていることも報告された。最初に声を挙げたのはゲームユーザーだ。ゲームアプリケーションのパフォーマンス低下や戻り再生が発生するようになったという。さらに、クラッシュやフリーズなども報告されている(参考「Windows 10の印刷問題解決する更新プログラム、別の問題を引き起こし中 | TECH+」)。そしてこの悪夢は、さらに別の問題も引き起こしているようだ。
BetaNewsは8月17日(米国時間)、「Shock! Another faulty Windows update! This time it is Alt-tab that is broken by KB5005033」において、KB5005033を適用した一部のユーザーで「Alt」+「Tab」の動作に不具合が発生していると伝えた。「Alt」+「Tab」で全画面表示アプリケーションを切り替えると、空白の画面やデスクトップが表示されるという。
BetaNewsはこの問題を一時的に回避する方法として、KB5005033をアンインストールする方法とタスクバーから「ニュースと関心事項」を無効化する方法を紹介している。KB5005033を巡っては問題発生が続いている。本稿執筆時点で、Microsoftからの新しい発表は行われていない。