NECソリューションイノベータは8月17日、良品画像の学習のみでAI(人工知能)技術により良品・不良品(2級品)を検出・分類する機能を追加したクラウドサービス「NEC AI・画像活用見える化サービス / 生産管理・検査支援」を提供開始した。主な提供先は食品製造業となる。利用料は21万7,800円から(導入費、ハードウェア費は別途必要)で、今後3年間で30社への導入を目指す。
従来のサービスでは、良品・不良品のそれぞれの画像を学習することで良品・不良品の検出・分類を行ってきた。今回提供が開始された「NEC AI・画像活用見える化サービス / 生産管理・検査支援」は、独自アルゴリズムの追加により、収集した良品画像のみを学習するだけで良品・不良品の検出・分類が可能となった。
同サービスにより、良品の多い検査対象物においても、発生頻度が低く画像の収集が難しい不良品や異物の検出が可能となったため、対象物の状況に合わせた検査の実施と生産現場における検査業務の改善が期待できる。
例えば、サバの加工ラインにおいて、サバ以外の魚種を想定できず、あらかじめ画像を準備できない場合、良品(検出したいサバ)の画像のみを収集し学習することで、良品/不良品の検出・分類が可能だ。
また、同サービスの契約者には、オプションとして「NEC AI・画像活用見える化サービス / 学習モデル作成ツール」が無償で提供される。
同サービスでは、専門知識がなくともブラウザの画面上で学習モデルの作成や評価などの動作確認、学習モデルのクラウド環境への登録ができるため、ユーザーによる検査対象物の追加や判定条件の変更など、柔軟な対応が可能となる。