物流施設のプロバイダーである日本GLPのグループ企業のモノフルは8月11日、日通・NPロジスティクス(NPL)と輸送業界における情報システム連携の共同研究実施を発表した。

DX化が進む物流業界だが、依然としてアナログ業務が多い。情報のデータ化も進まず、自社の改善だけでなく、他社との連携にも情報を活用しきれていない状況が続く。同時に、物流事業者は競合との差別化を図るために、保管、荷役、輸配送、それらをつなぐITインフラなどの中から、強みや外部連携すべき対象を決めなくてはいけない。

そうした物流業界の現状を背景に、両社は今回の連携を決定。荷主に対して継続的に価値のある物流サービスを提供することを目的に、システム連携を推進するだけではなく、ソーシャル化する輸送やスペースのマッチング、物流関連技術のプラットフォーム化などの共同研究を行うことを合意した。

  • モノフルとNPLの共同研究のイメージ

協業における取り組みとして、NPLの所有する全国の主要拠点において、NPLが開発したTMS(輸配送管理システム)とモノフルが提供するトラック受付/予約サービス「トラック簿」との連携を開始した。同取り組みでは、ドライバー待機時間削減やバース運用の効率化を目指す。この連携により、TMSで作成した配車計画のデータをトラック簿へ送信し、予約データとして活用できる。また、トラック簿にて取得した各トラックの待機時間や作業時間のデータをTMSへ返すことで、予実管理が可能となる。

  • TMSとトラック簿の連携のイメージ

同取り組みは、トラック簿において特定のシステムに対して連携を行う「プレミアムプラン」の初の導入事例となる。

今後は、輸配送のマッチングの効率化および積載率/実車率の向上、ドライバーの誘導および運行管理の質の向上、倉庫スペースのシェアリングなどに関するソリューションやサービスの研究を行う想定だという。