メルペイは8月3日、フリマアプリ「メルカリ」のスマホ決済サービス「メルペイ」において、メルカリの利用実績などを元に金利・利用限度額が決まり、アプリ内で申し込みと利用が完結する少額融資サービス「メルペイスマートマネー」の提供を開始すると発表した。
同サービスは、「メルカリ」アプリのみで、申込から審査、利用までが完結し、一般的な融資サービスで行われる来店や書類での手続きは不要。審査にかかる時間は数分程度。審査通過後にメルペイ残高に入金される。メルペイとしての利用や銀行口座への出金などが可能。
ユーザーごとに「メルカリ」の利用実績など元にした所定の審査により、1000円〜20万円の範囲で利用でき、金利も年率3.0〜15.0%と変動する。丁寧な取引をしているユーザーや、多く出品しているユーザーなどは、上限金額が上がり金利が下がる仕組みだ。
また返済についても、「メルカリ」のポイントや売上金で返すことが可能で、アプリ上で月々の返済日や返済額などの返済プランをいつでも変更することができる。「自由度が高い貸金サービスを提供し、ユーザーとの返済プランに対する認識の齟齬をなくす」と、メルペイ取締役の信川享介氏は説明する。
さらに同サービスでは、サービスの透明性を高めるため、申込前に適用金利や返済の見通しがアプリ上に表示され、利用中も利息を含めた返済額の合計が表示される仕様になっている。また、一度の申込で利用限度額が決まる一般的な貸付方式(極度貸付)ではなく、利用ごとに審査を行う(証書貸付)ため、ユーザー一人ひとりに合った利用限度額に変動するとしている。
メルペイでは、2019年4月より同様の仕組みを採用した後払い決済サービス「メルペイスマート払い」の提供を開始している。2020年7月には「メルペイスマート払い(定額払い)」として翌月以降に分割して支払できる機能を追加した。
「メルペイスマート払い」の利用限度額は、一般的な金融システムで用いられている属性情報を元にした与信ではなく、「メルカリ」における利用実績などを元にした与信で決まり、従来の金融システムでは与信を受けにくかった年齢の若い方などを中心に幅広く利用されているという。
同社は今回、「メルペイスマートマネー」の提供を開始することで、日常の現金利用が必要な場面などでも「メルペイ」の活用の幅を広げ、属性情報のみでは与信を受けにくかったユーザーでも利用しやすい金融サービスの実現を目指す。