日本アバイアは8月2日、同社の国内コンタクトセンターシステムにGoogle CloudのContact Center AI(以下、CCAI)を導入したことを発表した。さらに、このシステム上に実装したCCAIの仮想エージェントを活用して、トランスコスモスとサービス連携を開始したとのことだ。

  • CCAIを活用した音声AI対応サービスの概要 資料:トランスコスモス

同社はCCAIの導入にあたりトランスコスモスに対して、AI対応のコンタクトセンターサービスを提供するための基盤構築や技術検証サポートを行ってきたという。同社のコンタクトセンターシステム上に実装したCCAIの仮想エージェントを活用することで、トランスコスモスのユーザーは音声またはテキストで利用者との自然なやりとりができるようになるとのことだ。

さらに、オペレータの対応を支援するCCAIの一機能であるAgent Assistを活用することで、オペレーターのリアルタイムの会話をAI分析して最適なナレッジを画面上に表示し、オペレータの作業を支援可能だという。これによって新人オペレーターへの教育時間などを短縮し、適切なアップセルおよびクロスセルを実現する。

また、自然言語処理技術によって問い合わせの原因や感情を特定するための分析機能として、Insightsを備えている。膨大な会話データから主要なトピックと会話の目的に応じて可視化することで、コンタクトセンターに期待されているVOC(お客様の声)の活用をはじめとして、データドリブン・マネジメントのサポートを目指すという。

AI対応のコンタクトセンターサービスの提供によって、高いレベルのAI対話を実現して、課題解決力の向上につながるとのことだ。また、AIの発話速度は0.25から4倍速まで変更可能であり、柔軟かつ自然な会話を促す。AIとサービス利用者の会話をオペレータが確認できるため、AIで対応しきれない場合はオペレータが迅速に対応を交代できるようになる。