凸版印刷は7月30日、新型コロナウイルスによる社内外への感染拡大抑止と従業員の安全確保のため、昨年度に引き続き2021年度新入社員研修を、完全オンライン形式で4月1日~4月23日に実施し、その成果を発表した。

  • (左)アーカイブされたコンテンツの復習度合に関する結果、(右)コンテンツを活用した復習・反転学習の効果についての結果 (c)TOPPAN INC.

    (左)アーカイブされたコンテンツの復習度合に関する結果、(右)コンテンツを活用した復習・反転学習の効果についての結果 (c)TOPPAN INC.

今年度の新入社員研修は、昨年実施した在宅オンライン研修のプログラムや独自のコンディション教育に加え、VR映像による体感型研修やオンライン上における新入社員同士のコミュニケーション施策を新たに導入。また、バーチャル空間上にトッパン小石川本社ビルを再現した「VRオンライン研修センター」をメイン会場とする新たな学習環境を構築したという。

その結果、 「文化教養VR研修」の導入および「VRオンライン研修センター」におけるオンラインアート展示会による作品鑑賞を通じて、「多様性」「独創性」に富む「豊かで美しい感性」を養う「Toppan Sense」の達成度が93%(昨年比+27%)と上昇したほか、「考える・書く・伝える力の養成」プログラムにおけるeラーニングと生配信講義を組み合わせたブレンディング型プログラム、紙製ヘッドマウントディスプレイ「VRscope」でVR映像を視聴する体感型研修プログラムの導入により、社員として身につけるべき技能を習得する「Toppan Skill」の達成度が96%(昨年比+21%)と上昇したという。

また、新入社員464人の一人ひとりの「30秒自己紹介動画」と、班を超えて「同じ趣味嗜好の同期が集う部屋」の導入により、オンライン上での「同期ネットワークの構築」の達成度は77%(昨年比+18%)と上昇。さらに、メイン会場として「VRオンライン研修センター」を導入することで、デジタルオフィスへの出社の体感度77%を達成したということだ。

オンライン研修全体としては、研修最終日に毎年実施している、凸版印刷に関する基盤知識や制度を問う「総括アセスメント(講義全体を包括する総合テスト)」の平均点数が、昨年と同じ95.9点となり、多くの新入社員が基盤知識を身につけることができたという。また、約90%の社員が90点以上となり、多くの新入社員が凸版印刷で働く上での基盤知識を身につけることができたとしている。

その要因として凸版印刷は、受講者の約79%(昨年比+3%)が復習のために動画コンテンツを見返していることを挙げている。同社は、研修内容を何度も見返すことはリアル研修では難しく、オンライン化のメリットを活かせたとしている。