レノボ・ジャパンは7月29日、学校向けプログラミング教材「みんなでプログラミング」の有償版を発表した。
「みんなでプログラミング」は、東京書籍が監修する形で開発され、小学生向けのブロックプログラミング教材として無償版を提供してきた。すでに、100万IDが利用されているという。オリジナル教材と教師用機能を備えたバーチャルスクール、プログラミング関連情報を掲載した専用Webサイト、基本知識を掲載したハンドブック(PDF)から構成されている。
有償版では、中学校でプログラミングが必修化されている技術・家庭 技術分野のコンテンツを追加。学習指導要領にある「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによる問題解決」が学べる教材で、高等学校の情報Iに必要とされる情報活用能力を育成するコンテンツも提供する。
今年度は年4回のアップデートを予定しており、次回以降のアップデートでデータを活用・分析する力を養うデータサイエンス、先端テクノロジーのAIに触れるプログラミング、情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度を身につける情報モラル、主体性・創造性・協働性を育成するクリエイティブ&コミュニケーション機能を追加する予定。
有償版は、2021年9月27日より学校法人向けに販売を開始する。1年、3年、5年のパッケージがあり、また、2021年11月下旬以降には、個人向け月額ライセンスもECサイトで販売する予定。価格(いずれも1IDあたり、税込)は、1年パッケージ版が2,376円、3年パッケージ版が7,128円、5年パッケージ版が11,880円。個人向け月額ライセンスは396円。なお、授業管理機能、ステージ作成機能、児童管理機能などが使える教師用ライセンスは無償。
レノボ・ジャパン合同会社 エンタープライズ事業部 教育ビジネス開発部マネージャー 山崎健氏は、「みんなでプログラミング」の特徴として、新学習指導要領(文部科学省)に準拠している点、小・中・高校向けをOne Packageで提供する点、ブラウザで利用するためデバイス・フリーである点、導入後すぐ、授業スタート可能である点、公開ステージ機能で全国の先生・生徒間での相互授業ができる点を挙げた。
「みんなでプログラミング」を共同開発した東京書籍 取締役 教育文化総轄本部長 長谷部直人氏は「弊社はほぼすべての教科書を発行しているので、小学校から高校までをカバーする教材においてわれわれが監修する意味は大きい」と述べた。
レノボ・ジャパン 代表取締役社長 デビット・ベネット氏は、「GIGAスクールによって一人1台の環境が実現したが、この中でレノボは200万台を納入し、シェアNo.1を獲得した。今年の4月から約800万台が稼働し、一人1台の環境は整ったが、故障、デバイス管理など課題は多い。一番問題なのは、まだ、あまり使われていないことだ。デバイスを入れただけでは効果はない。GIGAデバイスを有効に使うためには、安心安全に使えること、先生の負担を少なくすること、良質な教育コンテンツが必要だ。今日リリースしたコンテンツでGIGAスクールデバイス使われることを期待している。また、先生の負担も軽減される」と語った。