クボタ、inaho、オプティム、ルートレック・ネットワークス、レグミン、関東甲信クボタの6社は7月19日、アスパラガスのハウス栽培のスマート化に向けた実証実験を開始すると発表した。
同実証は、参画する各社が持つAIやロボットの知見を共有し、アスパラガス栽培の自動化および効率化を目指すもの。実証グループは水やり、施肥、収穫といった栽培工程で収集するデータを、相互に利活用できる環境を構築し、新たなソリューションをの開発につなげる狙いだ。
施設園芸は、温度や二酸化炭素濃度などの栽培環境を制御することで、収穫量の増加や農作物の品質安定化が可能である。特にビニールハウスはコストの観点からも参入しやすいため、広く普及している。
ビニールハウスでのアスパラガス栽培のように、数カ月にわたって収穫期が続く作物は、生育状況に応じた、きめ細かな水やりや施肥、防除の管理作業と、収穫適期を迎えた対象を選別して収穫する必要がある。そのため、農家の経験と人手による作業に大きく依存している。
そのため、作業の軽労化や栽培の最適化に対する需要が高まっており、同実証に参画する各社はロボットやAIの技術を活用した自動化ソリューションの開発を続けている。
実証実験グループは、参画企業各社の自動化ソリューションの導入によって各栽培工程を軽労化し、土壌水分量などの栽培環境や作業データを相互に利活用することで、栽培全体の最適化につながる新たなソリューションの開発を目指す。
また、この取り組みを通じて、参画企業各社は軽労化と栽培の最適化が可能な次世代のハウス栽培モデルを確立し、他の作物へ展開していくことで、ハウス栽培のスマート化を実現していくとしている。