藤子・F・不二雄さんの人気漫画「ドラえもん」の中に「ほんもの図鑑」という、ページを開いて表紙を叩くと、図鑑に掲載されている本物の生き物が飛び出してくるという秘密道具がある。このように図鑑で見ている世界を現実に体験してみたいと思ったことはないだろうか。
7月16日から東京・銀座でオープンする「ZUKAN MUSEUM GINZA powered by 小学館の図鑑NEO」は、本物が飛び出してくるわけではないが、「小学館の図鑑NEOシリーズ」からピックアップした生き物のリアルに近い生態をデジタルで再現した体験型施設だ。
それぞれの生き物のアニメーションに関しては、生き物ごとに小学館の図鑑NEOチーム監修のもと仕上げており、特に生き物の普段の行動や警戒した時の動きなどを、映像資料を基に再現しているという。
また、体験型施設というとおり、生き物との出会いや、観察、記録などを通じ、自然を体感できるように設計されているとのことだ。
それでは早速ミュージアム内を紹介していきたい。
時間の流れがあるため、夜と朝では違う生き物を観察できる
入場時には“記録の石”というデジタル端末を渡される。この端末にミュージアムで出会った生き物を記録でき、記録のためのヒントも教えてくれるナビゲーターアイテムとなっている。
ミュージアムは、5つのエリアからなっており、エリアごとに水に住む生き物や森林に住む生き物を観察することができる。
スクリーンにはデジタルで再現された生息地域が写し出される。 「あれ、生き物が見当たらない……」と思っていると、木の陰からひょっこりと姿を現した。
このミュージアムの特徴は、生き物がスクリーンの中でじっとしていないところだろう。 近づきすぎると生き物が警戒して逃げてしまうなど、リアルな体験を意識して設計されており、スクリーンによるアニメーションのほかにも鳴き声が再現されている。
常にスクリーン上にいないことで、生き物を発見したときの嬉しさを感じることができるだろう。
そして、生き物が姿を現すと、記録の石に変化が現れる。生き物のどのような姿を記録すればよいのか指示が記載されるのだ。
例えば「生き物が木の皮を食べているすがたを記録してください」という掲出がされたら、生き物が食事を始めたときに、記録の石のボタンを押す。すると、この生き物が記録の石に登録されるという仕組みだ。
森のほかにも、水に住む生き物や、虫を観察できるゾーンがある。
そして、このミュージアムでは1日の移り変わりも体験することができる。 つまり、夜行性の生き物は夜にならないと観察することができず、昼行性の生き物は昼に姿を現すため、同じスクリーンでも時間帯によって観察できる生き物が異なるのだ。
ミュージアム内では時間の流れが早いという設定になっているため、来場中に朝、昼、夕方、夜が移り変わる仕様となっている。
また、壁一面のスクリーンだけでなく、石をイメージした形のスクリーンや天井のスクリーンなどでさまざまな生き物とその生態を感じることができる。
そうして4つのゾーンをめぐり、生き物を記録して最後のゾーンに向かうと、記録の石を使ったある演出を体験できる。 また、自分が記録した生き物を記したチケットをもらうことができ、そのチケットは、ミュージアム出口の公式ストア「memoria」で、記録した生き物の中からランダムで1枚の生き物カードと引き換えることができる。
memoriaではカードの受け渡しのほか、オリジナルグッズなどが豊富に取り揃えられている。
なお、ZUKAN MUSEUM GINZAの詳細は以下となる。
- 営業時間:11:00~20:00(予定)
- 場所:東京都中央区銀座 5-2-1東急プラザ銀座 6F
- 料金:大人(18歳以上)2,500円、中学生/高校生1,700円、小学生1,200円/未就学児(3歳以上)900円(ハンディキャップ料金:大人(18歳以上)1,700円、中学生/高校生1,200円、小学生900円/未就学児(3歳以上)600円(付き添い一名まで適用))
- 来館予約、チケット購入はサイトをご参照。なお、当日券は施設内チケットカウンターと公式サイトで取り扱いがある