凸版印刷のグループ会社であるONE COMPATHは7月13日、同社が提供する法人向け地図ソリューション「Mapion Biz」について、地図情報検索サービス「Mapion」の電話帳データベースを活用した店舗データクリーニングサービスを開始すると発表した。店舗住所の表記ゆれや情報の欠落などのデータ不備を修正し、緯度経度を付与することで精度の高いデータ整備をサポートする。

  • 店舗データのクリーニングのイメージ

同サービスはMapionが有するデータベースを使用して、全国約560万件の電話番号、住所、緯度経度などの店舗データを修正するもの。同サービスで用いられるデータベースはMapionで実際に運用しているものであるため、常に最新の情報が管理されている。

これまで通りに、住所から緯度経度といった地理座標を付与するジオコーディングを行うと、複数の建物が同じ住所となっている場合や住所体系が複雑である場合に、本来の店舗位置からずれることがある。しかし、同サービスを活用して店舗名にひもづく緯度経度を決定することで、正確な店舗の場所が取得できるのだという。

現代は企業活動と消費者の行動が大きく変化しており、それに伴ってマーティングのあり方も変わっている。特に消費財メーカーは、流通小売や卸に対して販売している場合が多く、消費者との直接的な接点を持つことは難しい。消費財メーカーが出荷先の店舗データをもとにマーケティング施策を試みても、住所の表記ゆれや電話番号の欠落など、企業が持つ店舗データの正確性には課題があったという。

そこで同社は、Mapionの保有する電話帳データベースを活用して、店舗データの不備の修正が可能なシステムを開発したとしている。同社は、精度と信頼性の高い店舗データを整備して、メーカーと流通小売、消費者との接点を強化することで、マーケティング施策や顧客体験の向上に貢献していく狙いだ。

なお、初期整備費用は23万4000円からで、3000件までの作業に対応している。データの精度や、データクリーニングを行う件数により費用が変動する。