TRUST SMITHは7月10日、けん引式の自動搬送ロボット(AGV)を開発したと発表した。同社は同技術により、製造や物流現場における人手不足の解消や、運搬業務の効率化、作業者の負担軽減に貢献するとしている。
近年の製造および物流現場では、人手不足が問題となっている。品質検査や仕分けの自動化が進んでいる一方で、運搬作業は依然として人力に頼っている現場も多く、作業者の負担は軽減されていない。
こうした背景を受けて同社は、運搬作業の無人化の実現によって、製造および物流業界の人手不足の解消や作業効率化、作業者の負担軽減を目指して、同AGVの開発に至ったという。
同社はこれまでに、自動運転の研究による物体認識技術や、アームロボットによる障害物回避アルゴリズムなどの知見を培っており、同AGVにはそれらの知見が生かされているという。具体的には、センサーから取得した情報を基に自身で地図を生成し、事故位置を把握することで目的地までの最適な経路を導出する自立走行などに活用されているとのこと。
さらに、床に段差や障害物がある場合にはセンサで感知して避けるなど、障害物回避の知見も活用されている。人が歩いている空間でも同AGVは運搬作業が可能であり、同社は同AGVを「人と協働するロボット」としてデザインしている。
同社は過去にリフト式のAGVを開発している。今回開発したけん引式のAGVと合わせて、あらゆるクライアントの環境に合わせて導入を進めるとともに、コンベアタイプやアーム付きタイプの機体開発にも着手する予定である。