TRUST SMITHは7月9日、荷物の大きさや形状などを認識し、コンテナやトラックなどの運搬車両に効率よく積み込むことを可能とするAIアルゴリズムを開発したと発表した。同社は、AI・数理アルゴリズム・ロボティクス分野の最先端のテクノロジーを活用したソリューションを提供する、東京大学(東大)発のベンチャー企業。

現状、荷物の積載現場では、コンテナ・トラック・倉庫のラックなどにそれらの荷物を積む際、現場の作業員が経験を元に荷物の形状・性質に合わせた積載計画を実施している。だが、そうした従来の積載計画では実際のところ、荷物の積込効率が必ずしも高いとは言い切れず、運送コストや在庫保有コストの観点で大きなロスが発生するという課題があった。

今回開発されたアルゴリズムは、荷物の大きさを自動計測するAIと、荷物の積載計画を自動で行うAIを組み合わせることで、積み込みまでの作業を効率化するというもの。強化学習などを活用することで、テトリスのように、所定の空間に対して荷物を積載する最適な順番を自動出力し、積載率の向上を図ることが可能になるという。

  • トラックへの荷物の積載現場イメージ

なお、このアルゴリズムはメーカー、フォワーダー、運送・運輸会社、倉庫業など、物流業に携わるさまざまなユーザーに対してオーダーメイドで提供が可能で、オプションとして以下2つの機能を搭載できる。

  1. 荷物の特徴に関する制約条件を自由に設定可能
  2. AIが作成した積載パターンをタブレット等の画面で確認し、部分的に手動で入替可能