NTTドコモ(ドコモ)は7月8日、無人航空機(ドローン)向けに、上空におけるLTE通信を月間データ容量120GBまで利用できる新料金プラン「LTE上空利用プラン」を開始すると発表した。ドローン本体に同プラン対応のSIMカードを挿入、またはSIMカードを挿入したLTE通信端末をドローンに搭載することで、上空でLTE通信を利用できるようになる。

  • 「LTE上空利用プラン」導入によるドローン活用のイメージ

同社は、上空でのLTE通信端末の送信電力を最適化するネットワーク機能「送信電力最適化機能」を開発し、既に運用を開始している。さらに、上空で利用可能な周波数を限定する「周波数帯域制限(band制限)機能」を開発し、上空でのLTE通信を基地局から適切に制御することで、地上でモバイルネットワークを利用する端末への電波干渉を軽減することができるようになったという。

こうした取り組みによって、今後は「上空でモバイルネットワークを利用するドローン(セルラードローン)」が利用できるようになることから、同社は新料金プランの提供に至ったという。LTE通信が可能なセルラードローンを利用することで、目視外での長距離飛行やリアルタイムのデータ伝送も可能となるため、広範囲の農薬散布や生育監視、遠隔地への長距離物流、災害発生時における遠隔地のリアルタイム映像伝送などにもつながるとしている。

  • 実証実験に使用したドローン(エアロボウイング AS-VT01)

なお、上空のモバイルネットワークを使用する際は同プラン契約後に「LTE 上空利用予約サイト」で利用日時、台数、高度などの事前予約が必要となる。また、通信可能エリアはXi(LTE)提供エリア。プラン利用料金は月額4万9800円で、別途ユニバーサルサービス料、電話リレーサービス料などが発生する。

  • 「LTE上空利用予約」サイト画面イメージ