日本ディープラーニング協会(JDLA)は7月7日、過去のG(ジェネラリスト)検定の受験状況を反映したレポートを公開した。前回の実施までに累計受験者数が5万人を超え、累計の合格者数は約3万5000人に達するという。
G検定は、ディープラーニングの基礎知識を持ち、適切な活用方法を決定して事業に応用する能力を持つ人材の育成を目指し実施されている。同レポートによると、20代から30代の受験者が多く、社会人若年層の関心の高さがうかがえるという。また、受験者の職種については、営業・販売や企画・マーケティング、経営企画といった、技術系ではない職種での関心が高まっているとのことだ。
今年4月に、IPA(情報処理推進機構)が「デジタル時代のスキル変革等に関する調査報告書」を公開した。同報告書によると、DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業は前年度よりも10ポイント増加し、53.2%であるという。一方で、DXの成果が出ていないと認識している企業のうち、IT人材の不足を感じている割合は過半数を超え、IT人材採用の阻害要因としては33.5%が「人材のスペックを明確にできない」と回答している。
社会的にDXが進み、AIを活用するためのリテラシーが多くのビジネスパーソンにとって重要となっていることを受けて、JDLAはデジタル人材の育成と輩出への貢献を目的として、今回のレポート公開に至ったとのことだ。
G検定はAIの定義やAIを巡る動向、ディープラーニングの手法など幅広い領域が試験範囲に設定されている。受験資格に制限はなく、誰でも受験可能。