GNUは米国時間2021年7月3日、「GNU Texinfo」のバージョン6.8完成をメーリングリストで報告した。ソースコードはGNUのミラーサイトからダウンロードできる。Texinfoはソースコードからオンライン用ドキュメントと印刷物の制作を目的に、1986年から開発が続けられてきた。出力可能な形式としては、HTML/DVI/PDF/Docbook/XML/Infoに対応している。

  • サンプルドキュメントをPDFに変換し、Windows 10上で表示させた状態

    サンプルドキュメントをPDFに変換し、Windows 10上で表示させた状態

バージョン6.8では、texi2anyのHTML出力時に数式をサポートするMathJaxや、PerlのParser:XSが既定で有効にすることでパフォーマンスを向上させた。また、多くのツールをPerlベースからCベースに移行することで、同様のパフォーマンス向上を期待できる。また、数式を記述するための「@displaymath」、用紙サイズを指定する「@bsixpaper」が新たに加わり、「@centerchap」「@definfoenclose」「@refill」「@inforef」は非推奨コマンドに移行した。より詳しい変更はメーリングリストの投稿Changelogを参照してほしい。

阿久津良和(Cactus)