韓SK Hynixは現在、同社本社工場(京畿道利川市)で立ち上げ中の最新ファブ「M16」に対し、1万8000枚(300mmウェハ)規模の生産能力の追加に向け、複数の半導体製造装置メーカーと納入期日などの協議を進めていると韓国の電子産業メディアetnews(の英文電子版KOREA IT NEWS)が報じている。
2021年第3四半期に8000枚、同第4四半期に1万枚と分けて生産能力を拡充する予定で、このため、2022年に予定していた設備投資予算のうち8000億ウォン(800憶円弱)を前倒しするという。
M16ファブは2018年11月に着工、合計3兆5000億ウォンを投じて2021年2月に竣工した同社の最先端DRAM工場である。現在、同社としては初めてとなるEUV露光装置の導入を終え、月産1万枚規模で1α-nm DRAMのテスト生産を始めている。
DRAMへのEUV適用は、Samsungが先行しているが、まだ十分に使いこなせてはいない模様だ。なお、SK Hynixは、DRAMに冗長回路を搭載しているため、EUVリソグラフィの際に、異物微粒子対策の保護膜であるぺリクル膜は光の透過率を落としスループットを低下させるとの判断から採用しないことを明らかにしている。