Huaweiは2021年1月、中国湖北省武漢市とIntelligent Connected Vehicles(ICV)の実用化に向けた取り組みを進めることを明らかにしていたが、先般、武漢市に「Huawei Intelligent Connected Vehicle Innovation Center」を開設したと中国のHuawei専門のニュースメディアが報じている。

同センターにおいてHuaweiは、クルマに関する技術開発、人材育成、地域産業におけるエコシステム構築に関連する分野を中心に研究開発を行い、クルマを中心とした「デジタル世界の実現」を目指すという。

同社は2019年に自動車事業となるインテリジェントオートモーティブソリューション事業部を設立し、ICT業界で培ってきた技術を自動車部品向けに応用する形で、フルパッケージソリューションから、個別の半導体製品まで幅広い製品を提供しているという。

  • ファーウェイ

    Huaweiインテリジェントオートモーティブソリューション事業部の守備範囲 (出所:ファーウェイ・ジャパンWebサイト)

2021年5月26日から7月30日までオンラインで開催されている「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展 2021 ONLINE」においても、ファーウェイ・ジャパンが自社の車載ビジネスを紹介している。中国ハイテク産業界の一部からは、Huaweiは軸足を米国から厳しく規制されているスマートフォンから規制のない自動車に移したのではないかとの見方が出ている。

武漢に半導体ファブを建設、2022年から生産開始か?

またHuaweiは、米国商務省から米国半導体製造装置を使用した先端半導体の生産が禁止されていることを踏まえ、武漢市に自社資本による半導体ファブを建設し、2022年から段階的に稼働させ、光コンポーネント/モジュールの製造やファウンドリサービスを行う見込みだと台湾のハイテクメディアのDigitimesが報じている。

ただし、中国の半導体業界関係者からの情報という伝え方でHuaweiからの正式発表ではない。中国が進める半導体自給自足政策の一環としての取り組みだと見られるが、詳細は不明となっている。