三菱商事、NTTデータ、NTTデータのブラジル子会社であるeverisブラジルの3社は6月30日、グローバルでのRPA(Robotic Process Automation)活用について提携を開始すると発表した。
2019年12月に三菱商事とNTT(日本電信電話)は、産業DX推進に関する業務提携を発表した後、オランダの位置情報サービスプロバイダーであるHERE Technologiesに共同出資し、食品流通分野で合弁会社インダストリーワンを設立するなど、取り組みを進めてきている。この業務提携の中では、三菱商事の事業現場発のトランスフォーメーションをNTTデータのデジタル技術により実現していく取り組みも進めている。
今回、TradeWaltzでブロックチェーンを利用しMCグループ(三菱商事グループ)での貿易手続き電子化に着手したことに引き続き、NTTが開発したRPA「WinActor」を使用して業務効率化やプロセスの改善に取り組む。
中南米地域でのDX(デジタルトランスフォーメーション)協業としては、2020年10月にメタルワン・ブラジルがeverisブラジルと共に、WinActorをMCグループとして中南米地域におでは初めて導入した。また伯国三菱商事とeverisブラジルは、事業の各分野におけるDXの促進と実現に向けたフレームワーク契約を2021年3月に結び、さらに同年5月にはWinActorの中南米地域内への導入を含めた協業契約を締結したとのこと。
これらの契約を通じてMCグループとNTTデータグループは、ブラジル、チリ、コロンビアを始めとする中南米域内10カ国へWinActor展開を目指す。また、WinActorの提供に加えて、今後も同地域における三菱商事の産業知見とNTTグループのデジタル知見を掛け合わせ、通信インフラ分野、インダストリー向けソリューションなども含め、産業DXに関する連携を図っていく方針だ。
今後は、MCグループ内や中南米地域でのRPA導入に加えて、三菱商事の持つ顧客基盤に対して両社連携の下で、WinActorのグローバルへの提供を目指す。