ブランド総合研究所は6月28日、都道府県ごとに住民の幸福度や居住意欲度、悩みや地域の課題、自治体のSDGsへの取り組みの評価などを数値化する調査「第3回地域版SDGs調査 2021」の結果を発表した。
調査の結果、居住している都道府県のSDGsへの取り組みを評価している人ほど、「幸せ」を感じる割合が高く、これらの人たちは定住意欲度も高くなっていることがわかったという。
具体的には、「住んでいる都道府県はSDGs 達成のために積極的に取り組んでいると思うか」の設問で、「よく取り組んでいる」と答えた人のうち 70%以上が「とても幸せ」と答えた。これは「少し取り組んでいる」と答えた人の 36.6%の約2倍、「取り組んでいない」などと答えた人の約3倍という結果が出ている。
この問いに対する回答結果を点数で算出したところ、「SDGs指数」が最も高かったのは鳥取県となった。「よく取り組んでいる」が 4.8%、「少し取り組んでいる」が26.5%と、およそ3割以上の人が同県の取り組みを評価している。第2位以降は、石川県、千葉県、広島県、三重県となっている。
また、環境や社会の持続につながる「地産地消」「節電・省エネ」「寄付・募金」など社会や環境の持続につながる20の行動の中で、取り組んでいるものを選んでもらったところ、6つ以上選んだ人の38%が「とても幸せ」と回答したのに対し、「していない」を選んだ人は19%しか「とても幸せ」と答えていなかったという。
「あなたは幸せですか」という設問に対し、5段階で回答してもらった結果を集計したところ、最も幸福度が高いのは沖縄県となった。同県は、「とても幸せ」が42.2%、「少し幸せ」が 37.4%など住民の役8割が幸福を感じていると答えた。一方、「全く幸せではない」はわずか1.6%、「あまり幸せではない」も6.4%と、ネガティブな意見は少なかった。幸福度は前年の72.2点より大幅に上昇しているという。第2位以降は、宮崎県、熊本県、山梨県、愛媛県となっている。
地域の持続性に関する 4 つの指標(幸福度、生活満足度、愛着度、定住意欲度)の平均値を「持続度」として算出したところ、持続度第1位は2年連続で沖縄県となった。愛着度2位、定住意欲度3位といずれも評価が高い。