デル・テクノロジーズは6月30日、ハイパフォーマンス コンピューティング(HPC)、AI、データアナリティクスの統合を促進するオープンソースソフトウェア「Omnia」を発表した。あわせて、「HPC on demand」サービスおよび「Dell EMC PowerEdge」サーバーアクセラレーターのサポートを拡張し、従量課金制でハイブリッドクラウドを活用することが可能になったことも発表した。

「Omnia」は、HPC、AI、データアナリティクスのワークロードのプロビジョニングおよび管理を自動化するように設計されたオープンソースソフトウェア。

ソフトウェアスタックは、Ansible Playbookのオープンソースセットで、ライブラリフレームワーク、サービス、アプリケーションとともに、KubernetesおよびSlurmにより統合ワークロードの展開を高速化するという。例えば、シミュレーションやAI用のニューラルネットワーク、データアナリティクス用のグラフィック処理といったユースケースに基づき、ソフトウェアソリューションを各サーバーに紐づけることで、展開に要する期間を大幅に短縮するという。

また、同社は「HPC on demand」の対象をVMware環境にまで拡張した。サポート範囲がVMware Cloud Foundation、vCloud Director、vRealize Operationsにまで広がったことで、ユーザーは必要なリソースの料金を支払うだけでHPCリソースへ迅速にアクセスし、リソース集約型のワークロードに対応することが可能となる。加えて、「Dell EMC PowerEdge R750」「R750xa」「R7525」の各サーバーについて、NVIDIA A30 TensorコアGPUおよびA10 TensorコアGPUのアクセラレーターオプションを提供する。

なお、「Omnia」ソフトウェアは、6月30日より全世界で提供を開始し(日本での提供については現在調整中)、「HPC on demand with VMware」は、同日より米国で提供を開始する(日本での提供時期は未定)。