NTTドコモは6月28日、5Gのオープンな無線アクセスネットワーク(オープンRAN)の海外展開を目的とした「5G オープン RAN エコシステム」に関するホワイトペーパーを公開した。

  • 「5G オープン RAN エコシステム」に関するホワイトペーパー(一部抜粋)

同ホワイトペーパーでは、世界で初めて5Gのオープン RANを実現させたドコモの視点で、オープン RANの導入により期待されるさまざまなベネフィットを紹介している。特に、vRAN を導入するために考慮すべき課題に対し、どのようなアプローチで課題解決に取り組むのかについて解説している。

例えば、通信キャリアはオープン RANを導入することで、異なるベンダーのさまざまな基地局装置やソフトウェアを柔軟に組み合わせられるようになるが、導入にあたっては装置やソフトウェアを実際に組み合わせて性能を検証する必要があり、検証には時間やコストが発生する。同エコシステムでは vRAN の商用化レベルの検証を実施できるラボを設立し、オープン RAN の導入を検討する海外通信キャリアが遠隔で自由に利用できる場を提供することで、検証コストの削減を図るとしている。

また、同ホワイトペーパーでは目標とする具体的なオープン RAN の性能指標についても公開している。同エコシステムで構築するオープン RAN では、今日の vRAN に比べて伝送速度・セル数を3倍以上に拡張し、さらに消費電力の2分の1以下への削減を目指しているという。