2021年第1四半期の半導体企業売上高ランキングトップ10 - Omdia調べ

異例の前四半期プラス成長となった2021年第1四半期

市場調査会社である英Omdiaは、2021年第1四半期の半導体市場が前四半期比0.5％増の1313億ドルとなったと発表した。

通常、第1四半期は、前年第4四半期がホリデーシーズン(繁忙期)にあることから、季節的な要因で需要が減少し、前四半期比で見た場合、マイナス成長となることがほとんどである。実際、2003年～2020年までの平均値は前年比4.7％減となっている。今回のようなプラス成長を遂げたのは、同社が2002年に四半期ごとの半導体売上高の調査を始めて以降、19年間で3回目の出来事だという(今回の前は2010年のリーマンショックからの回復期にプラス成長を記録した)。

2003～2020年にわたる前年第4四半期の半導体市場に対する翌年第1四半期売上高の増減率(％) (出所:Omdia)

2021年第1四半期の場合、2020年に発生した新型コロナウイルスのパンデミックが市場に混乱をもたらし、チップ不足を引き起こしたこと、ならびにその影響から多くの半導体が平均販売価格を引き上げたこと、などを背景として前四半期比でプラス成長を達成するに至ったと同社では説明している。

2021年第1四半期のトップはIntel

同社による2021年第1四半期の半導体企業売上高ランキングトップ10によると、若干の順位の変動はあるものの顔触れ的には2020年第4四半期と変わらないという。

トップは前四半期比3.9％減とマイナス成長ながらもIntelが堅持。2位のSamsung Electronics、3位のSK Hynix、4位のMicron Technologyとメモリメーカーが続く。特にMicronは成長率が同9.7％増とトップ10社中でもっとも高い値を達成しており、前四半期4位のQualcommを抜き、順位を1つ上げることに成功している。

また、6位のBroadcomに順位の変動はなかったものの、7位のNVIDIAと8位のTexas Instruments(TI)は前四半期から順位を入れ替える形となっている。