日立製作所は6月16日、電気事業者や自家発電設備を備えるプラント・大規模施設などを持つ企業向けに、電力系統で発生する問題点や事象をシミュレーションし、対応・予防・保全施策を提案する「電力系統解析サービス」の提供を開始すると発表した。
同サービスは、電力系統内の電気設備の仕様や特性、需要家サイドの契約電力などの多岐にわたる詳細なデータを収集して精度を高めた解析モデルと、各電気設備や機器の稼働状況を踏まえたシミュレーションに基づいて事前評価を行う。
その評価結果をフィードバックすることで、ユーザーが事故や現象の影響を予見して対策を立てることを支援する。また、これらに基づき運用改善や設備増強などの具体的な対策を検討し、提案と施策導入までワンストップで対応するとしている。
同社は今後、大みか事業所(茨城県日立市)へ同サービスを適用し、電力系統全体の解析モデルを作成、解析・評価することで、外部からの系統停電時にも自立運転を可能とし、さらなる自立運転の効率化を目指す方針だ。