Microsoftは先日、Windows 10アプリケーションのインストール、アンインストール、アップデートを管理する新しいツール「Windows Package Manager 1.0」を発表した(以降、Winget)。将来的にはWindows 10のリテール版にデフォルトで同梱される見通しだ。Wingetを使うとソフトウェアのインストールやアップデートが簡単になる。これは、特に開発者やWindowsに詳しいアドバンスドユーザーにとって嬉しい機能だ。

Wingetが実現しようとしているパッケージ管理システムのエコシステムは、これまでLinuxディストリビューションや*BSDのコミュニティが取り組んできたパッケージ管理システムのエコシステムとよく似ている。これからはどれだけアクティブにパッケージメタデータをメンテナンスしたり、新しいパッケージを追加したりしていくかが、Wingetの価値や使いやすさを左右することになる。

Wingetの開発やメンテナンスを今後どのように進めていくのか、Microsoftが「Moderation · Discussion #15607 · microsoft/winget-pkgs · GitHub」において方針を伝えた。

  • Moderation · Discussion #15607 · microsoft/winget-pkgs · GitHub

    Moderation · Discussion #15607 · microsoft/winget-pkgs · GitHub

Winget 1.0が公開されたことでアクティビティが急増しており、重複した投稿や適切ではないメタデータを持つマニフェストを減らすために手動での投稿レビューを開始すると説明している。Microsoftとしても、どのようなモデレーションを行うべきかを模索しているようで、どのような取り組みを行うべきかについて意見を募っている。

パッケージ管理システムの開発をどのように行っていくか、パッケージメタデータの新規追加やアップデートをどのように行っていくか、モデレーションの基準をどのように設けるかなど、パッケージ管理システムの開発はこうした課題に取り組むことでもある。今後、Wingetの開発もこうした問題を経験し、解決に取り組んでいく可能性がある。