TrendForceによると、2021年第1四半期のファウンドリ市場は、ウェハ価格の引き上げや製品構成の調整などもあり前四半期比1%増の227億5000万ドルとなり、過去最高値を更新したという。

  • ファウンドリ市場

    2021年第1四半期のファウンドリ市場売上高ランキング:トップ10 (出所:TrendForce)

シェアを55%へと拡大し、独走するTSMC

同四半期のファウンドリ売上高トップは、前四半期比2%増の129億200万ドルを記録したTSMCで、市場シェアは前四半期の54%から55%へと拡大させた。

市場2位はSamsung Electronicsで、売上高は同2%減の41億800万ドルとなった。2021年2月に米国テキサス州で生じた停電の影響により、マイナス成長となったようである。また、3位のUMCは同四半期、フル稼働が続いた結果、ウェハ価格を引き上げる決断した結果、その売上高は同5%増の16億7700万ドルとなった。

4位のGlobalFoundriesは、シンガポールの200mmウェハファブ「Fab3E」を正式に台Vanguard International Semiconductor(VIS)に譲渡し、その分の売り上げが減少したことから、売上高は同16%減の13億100万ドルにとどまった。5位のSMICは、Qualcommならびに米MPSからのウェハ投入量の増加を背景に売上高を同12%増の11億400万ドルに伸ばすことに成功したという。

トップ10の9位のHHGraceと10位のHLMCは、中国の華紅(Hua Hong)グループに属しており、仮に2社の売り上げを合算した場合、グループとしての売上高は約6億ドルとなり6位に入ることとなる。また、この場合、10位には韓DBHitek(旧東部ハイテク)が、同7%増の2億1900万ドル入ってくることとなる。

2021年第2四半期も市場は伸長の見通し

なお、TrendForceでは、2021年第2四半期のファウンドリ市場は生産能力不足が予想されるため、ウェハ価格の上昇がプラス要因となり、前四半期比で1~3%ほど増加し、再び過去最高を更新すると予測している。