サイバーエージェントとクレディセゾンは6月1日、カード決済のデータを活用したマーケティングソリューションを提供することを目的に、合弁会社「CASM (キャズム)」を設立したと発表した。新会社の資本金は5000万円で、出資比率はサイバーエージェントが51%、クレディセゾンが49%。
クレジットカードを中心とした決済データは、本人確認データに基づいた正確性および決済トランザクションの即時性とリアルタイム分析で消費トレンドをいち早くつかむことを可能にする。
新会社では、約3600万人の顧客基盤による決済データを持つクレディセゾンと、サイバーエージェントのAI技術研究開発組織「AI Lab」の技術を組み合わせる。具体的には、クレディセゾンが保有する決済データの分析によって、コロナ禍での新たな生活様式による消費行動の変化をいち早く可視化したり、本人利用許諾済みの属性情報や多様な購買履歴の傾向から、特定の顧客層の潜在的な可処分所得やライフスタイルを推計したりする。
これらを個人が特定されないデータとしたうえで、メーカーや小売企業、セゾンカード加盟店などさまざまな店舗・法人へ提供する。さらに、小売企業などが保有する購買(POS)データなどと掛け合わることで、よりユーザー解像度が高いデータ分析が可能となり、オンラインとオフラインのデータを融合させたOMO(Online Merges with Offline)施策など、複合的なマーケティング支援を提供していく方針だ。