日立製作所は5月31日、同社のクラウドジャーニーを支援するというサービス群であるプロフェッショナルサービスの拡充として、スイスVeeam Softwareと協業し、基幹システムのクラウドリフト&シフトを加速するという「仮想マシン移行ソリューション」を提供開始した。価格は個別見積。

アマゾン ウェブ サービス(AWS)やMicrosoft Azureなど多様なクラウドで移行実績があるというVeeamのソリューションと、金融や公共などの分野で基幹システムを支えるプラットフォームの構築実績があるという日立のノウハウを組み合わせ、ハイブリッドクラウドへの移行方法の検討と移行作業を迅速化するとしている。

  • 移行イメージ

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  • プロフェッショナルサービスにおける位置付け

同ソリューションの内容として同社は、1)ユーザー企業のニーズに合わせた移行方法の提案および、2)同社の基幹システムの構築・運用ノウハウとVeeamのソリューションでの移行作業の支援の2点を挙げる。

移行方法の提案に関しては、クラウド移行実績が多いという金融分野を始め、クラウドファースト戦略を提唱している公共分野、IoTによりクラウド移行が進む社会・産業分野など、多様な業界の基幹システムで培ってきたノウハウを基に、ユーザー企業のニーズに合わせた移行方法を提案するとのこと。

具体的には、周辺システム連携を考慮した移行環境設計、移行時の停止可能時間やリソース状況などの固有要件に基づく移行計画など、ユーザー企業の持つシステム特性に合わせて包括的に提案する。これによりユーザー企業は、基幹システムの移行方法検討に要する期間を大きく低減できるとしている。

移行作業の支援については、日立が長年培ってきたという基幹システムを支えるプラットフォームの構築ノウハウとVeeamのソリューションの利用により、移行作業を迅速化するとのこと。

具体的には、構築・移行作業からクラウド連携の動作確認まで、日立のエンジニアによる手順書・設計書の作成や作業の代行などの支援を利用することで、移行にかかる工数を低減できるとしている。また、Veeamのソリューションを用いることで、移行作業における仮想マシンデータの変換やファイル転送といった作業を自動化できるとしている。

これにより、例えば10台規模の仮想マシンで構成するWebシステムやDBシステムの移行にかかる工数を約40%低減するなど、移行した業務の迅速な立ち上げに貢献するという。

また、クラウド移行後も、保守・サポート商品である「日立サポート360」により、問い合わせや問題解決をワンストップで支援するとのことだ。