1年で検索量4倍!大注目の「サブスク」をGoogleが解説

検索エンジンでおなじみのGoogleは、その検索データにさまざまなリサーチを組み合わせて生活者の行動や意識の変化を探る記事を発信している。企業がマーケティング情報や事例を学ぶのにとても有効な情報であり、誰もが「今」を知るのにも便利な記事は「Think with Google」というサイトで公開されている。

さまざまな記事がある中で、注目したいのが近年流行中である「サブスク」に関する記事だ。いろいろなサービスが登場しており、話題になっているサービスも多い。魅力的なサービスがあればぜひ使ってみたいと思うのが人情だ。

Googleによれば「サブスク」というキーワードの検索量は2019年から2020年にかけて4倍以上にも増加しているという。それだけ注目されているサブスク。改めてどんなサービスがあるのかをGoogleがまとめている。

そもそもサブスクとは?使っているのは誰?

サブスクと聞けば、一定の月額料金を支払えば音楽や動画が聴き放題、見放題で楽しめる「放題」系のサービスを思い浮かべる人が多いだろう。また、オンラインサービスだけでなくリアル社会にもサブスクという概念は進出し、一定金額で焼肉や寿司の食べ放題というサービスもある。

また、「放題」ではなく、月額料金を支払えば飲料やスイーツ、花などを日ごと、週ごと等で受け取れるものも出てきた。非常に多彩なサービスが誕生している状況だ。

何をもってサブスクとするかといえば、支払いと購入のスタイルがポイントだ。サブスクことサブスクリプション型サービスは、物やサービスを購入するにあたって所有権や利用権を1度の支払いで買い取るのではなく、期間や量を定めた契約に基づいて継続的な売買を構築するサービスを意味するものだ。

事業者側から見れば継続的な売上を構築でき、利用者側からすれば買い切り型の購入よりも得であったり、便利であったりするサービスということになる。

支払いが継続することや完全な所有権が得られないことをデメリットと感じる人よりも、自分でモノを所有せずに済むことや都度選んで購入する手間がかからないことをメリットと感じる人が増えてきているのだろう。Googleの調査では特に30代以下や、未就学児を抱えた子育て世代に支持されている傾向があり、何らかの理由で1つのサービスを利用した人は次もサブスクを選びやすくなる傾向が見えているという。

「放題」以外に何がある?Googleが分類した9タイプのサブスク

若い世代を中心に高い注目度を受けながら広がるサブスク型サービスだが、どのようなサービスがあるのだろうか。

Googleはサービスを「定期購買型」、「キュレーション型」、「メンテナンス型」、「長期リース型」、「短期レンタル型」、「プロモーション型」、「インストアサービス型」、「オンラインサービス型」、「デジタルコンテンツ型」という9類型に分類し、それぞれの利用者が得られるメリットを紹介している。

  • Googleによるサブスクリプションモデルの9つの分類

9つの分類の内容を確認すると、多くの人にとってサブスクのイメージに合致するものと、これもサブスクと呼ぶのかと驚くようなものがあるのではないだろうか。

オンラインのサービスは人的資源の有無で分類

オンラインでのサービス利用や実物を手に入れるサブスクも特徴で分類

9つの分類について、具体的なサービス内容も紹介しておこう。まず、サブスクという言葉からすぐに思いつく人が多そうなのは「デジタルコンテンツ型」と「オンラインサービス型」だろう。

前者は動画見放題の「Netflix」や「Hulu」、音楽聴き放題の「AWA」や「Spotify」といったものが該当する。利用者はデジタル空間上で特定のコンテンツへのアクセス権を得ることができ、好きな時に好きなものを選んで楽しめる。あくまでもコンテンツの利用に絞られており、人的資源をかけて提供されるサービスではないのがポイントだ。

人的資源をかけるものは「オンラインサービス型」にあたる。オンライン上でソフトを利用したり、レッスンを受けたりなど、一定期間、特定のサービスを使う権利を得ることができる。Googleでいえば「Google Workspace」がこれにあたる。また、健康相談やレッスンといった対人サービスをオンラインで利用するものも含まれる。