ルネサス エレクトロニクスは5月26日、シーカンスのシームレスグローバルローミング技術「Monarch(モナーク)」を活用し、同社初となるLTE Cat-M1仕様に対応したセルラIoTモジュール「RYZ014A」を発売、量産を開始したことを発表した。
同モジュールの特徴は、20dBmと23dBmの両クラスをサポートする高出力性能と、省電力モード時に1μAの低消費電流の実現を可能としている。
また、世界の主要な電波法規制や相互接続性を確認するPTCRB/GCF試験や北米、アジア、欧州の主要なネットワーク事業者のキャリア認証を取得し世界中の周波数帯に対応しているという。
そのため、周波数帯が異なる国ごとに複数のユーザープラットフォームを用意する必要がないほか、ハードウェアとソフトウェアの両方において市場実績のある技術を使用しており、テスト・調整を完了した状態で提供するため、設計開発や認証取得への負荷を軽減できるとしている。
さらに、ネットワーク通信事業者が持つ既存の通信インフラを使用することで、IoT機器を広範囲に安定してインターネットに接続することができるため、1台あたりのコストを低く抑えることが求められる大規模なIoTネットワーク製品に適しているという。
同社は、さまざまなアプリケーション向けに自社製品群を組み合わせて提供する「ウイニングコンビネーション」の拡充を図っており、同モジュールも、パワーマネジメントICやリチウムイオン電池充電IC、光デジタルセンサ、RAファミリマイコンなどとの組み合わせが提案されている。