サイバーエージェント、東京大学マーケットデザインセンター、東京都渋谷区の3者は5月25日、保育所における利用調整の改善を目的に、マーケットデザインを用いた実証実験を開始したと発表した。保育所の利用調整のアルゴリズム改善および関連した手続きのデジタル化を目指す。
渋谷区では、0歳から5歳までの人口増加や共働き家庭の増加などの影響で待機児童が増加しており、解消に向けた施策として30以上の保育所の新設などハード面の対策を進めてきた。今後は、利用者の希望に応じて適切に保育所を割り当てる「利用調整」などソフト面の対策も検討している。
同実証実験では、過去の保育所利用調整データをもとに新たな利用調整アルゴリズムを適用し、待機児童数や入所児童の希望順位といった指標の分析から、アルゴリズムの変更がどのような結果をもたらすのかを検証する。
また、保育園の入園申込に必要な申請から利用調整の決定までの一連の流れをデジタル化し手続きの簡易化も進めることで、実証実験の結果を踏まえた最適なアルゴリズムとシステムの開発および実装を目指すとしている。
サイバーエージェントは今後、デジタルマーケティングや運用力、AI・ブロックチェーン技術を活用し、産学連携しながら、企業や行政・自治体のDX推進の支援を進める方針だ。