英国個人情報保護監督機関(ICO: Information Commissioner's Office)は5月20日(米国時間)、「Amex fined for sending four million unlawful emails|ICO」において、400万通以上のマーケティングメールを受領を希望しない顧客に送付したとして、American Express Services Europe Limited (Amex)に9万ポンドの罰金を科したと発表した。
ICOの調査によると、AMEXは5000万通を超えるサービスメールを顧客に送付。そのうち、2018年6月から2019年5月21日までの約12カ月間、4,098,841通がAMEXの経済的利益につながるマーケティングメールであることが明らかになったと説明している。ICOはこれを組織による金銭的利益のための意図的な行為であり、AMEXは顧客からの苦情を受けてもこうしたマーケティングモデルを見直さなかったと指摘している。
ICOのガイダンスでは、サービスメールとマーケティングメールは明確に違いが定義されている。サービスメールは利用規約や支払い、プラン変更、サービス停止の通知など、日常的な情報が含まれている。マーケティングメールは、特定の個人に向けた広告やマーケティング資料の通信と定義されている。
ICOの管轄においては、同意が得られていないユーザーにマーケティングメールを送付することは法律違反とされている。ICOはこうした活動は「Privacy and Electronic Communications Regulations 2003」の「Regulation 22」に記載があると説明している。