ジョンソン・エンド・ジョンソンは5月24日、ヤンセンファーマが、18歳以上を対象として開発中の1回接種新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防ワクチン候補の製造販売承認を厚生労働省に申請したことを発表した。

今回の申請は海外の第3相臨床試験(ENSEMBLE試験)から得られたトップラインにおける有効性および安全性データを含む総合的な科学的根拠に基づいていて行われたもの。同試験では、ヤンセンの1回接種COVID-19ワクチンがすべての主要評価項目および副次評価項目を満たしていることが示されたという。

また、海外第1/2a相COV1001試験および国内第1相COV1002試験の中間結果のデータも今回の申請の根拠となっているとしている。国内で行われたCOV1002試験では、20歳から55歳までの健康な成人および65歳以上の高齢者の合計250名を対象とし、ワクチン接種による安全性、反応原性(腫脹や疼痛など、ワクチン接種に対して予期される反応)、免疫原性の評価を実施。中間解析結果では、日本人での同ワクチンにおける安全性プロファイルおよび免疫原性の結果とENSEMBLE試験の間に一貫性があることが示され、新たな安全性のリスクは認められなかったという。

なお、日本政府はすでにファイザー、モデルナ、アストラゼネカの3社とはワクチン供給契約を締結しているが、現時点ではジョンソン・エンド・ジョンソン/ヤンセンファーマとは供給契約を締結していない。しかし、今後、厚生労働省による承認審査が進み、製造販売承認が得られた場合、2022年初頭にも日本へも供給できる可能性があるとしている。