イオンリテールは5月13日、今月オープン予定の「イオンスタイル川口」(埼玉県川口市)を皮切りに、店内カメラの映像を分析して接客や判断業務を向上させる「AIカメラ」を約80店舗に順次導入することを発表した。

また、7月までにほぼ全店(約350店舗)へ商品の販売実績や天候・客数などの環境条件を分析し、割引時に適切な価格を提示する「AIカカク」を順次導入することもあわせて発表した。

  • 商品を眺めている来店客をAIが接客が必要かどうかを自動的に判断して従業員に通知することで、待たせることなく接客対応が可能

    商品を眺めている来店客をAIが接客が必要かどうかを自動的に判断して従業員に通知することで、待たせることなく接客対応が可能

今月導入する「AIカメラ」では、店内カメラを通じて映像を分析し、ベビーカーやランドセル売場などで購入を検討している来店客を判断して従業員へ通知することで、近くに居ない場合でも待たせることなく接客対応ができるという。

AIカメラで撮影した映像データを分析することで、来店客の立ち寄り時間の長い売場や動線、手を伸ばす頻度が高い商品棚などを可視化し、売場レイアウトの変更や店舗ごとに異なる売れ筋商品の充実につながるとしている。

「AIカメラ」の導入店舗は、イオンスタイル川口に本格導入(カメラ約150台)し、2021年度中に約80店舗へ順次拡大する予定とのことだ。

  • 「AIカカク」の使用イメージ

    「AIカカク」の使用イメージ

また、7月までにほぼ全店に導入予定の「AIカカク」は、販売実績や天候・客数などの環境条件をAIが学習し、総菜売場の商品のバーコードを読み取って陳列数を入力するだけで適切な割引率を提示するもの。データに裏付けされた価格で販売することで、食品ロス削減の取り組みにもつながるほか、値下げや売り切り業務に関わる教育時間も軽減できるとしている。

「AIカカク」は5月13日時点で関東・東海の約140店舗で導入済みで、7月までに本州(東北を除く)・四国の約350店舗へ導入完了するという。