イオンリテールは5月13日、スマートな買物体験を実現するAIシステムとして、「AIカメラ」と「AIカカク」を導入すると発表した。

「AIカメラ」は、店内カメラの映像を分析し、接客や判断業務、より良い売場レイアウトの実現につなげるもの。5月オープン予定の「イオンスタイル川口」(埼玉県川口市)を皮切りに、約80店舗に順次導入する。

例えば、「AIカメラ」では、店内カメラを通じて映像を分析し、ベビーカーやランドセル売場などで購入を検討されている来店者を判断し、従業員へ通知することで、待たせない接客対応を実現する。

  • 「AIカメラ」の仕組み

「AIカカク」は、販売実績や天候・客数などの環境条件をAIが学習し、総菜売場の商品のバーコードを読み取り、陳列数を入力するだけで適切な割引率を提示するもの。

データに裏付けされた価格で販売することで、食品ロス削減の取り組みにもつながるほか、値下げや売り切り業務に関わる教育時間も軽減するという。

  • 「AIカカク」の利用イメージ

2020年11月から「AIカカク」を先行導入した店舗においては、「コロッケ」や「天ぷら」などの総菜に関して、平均で割引率が2割強、改善している。AIカカクを導入したパイロット運用の店舗はいずれも同程度の改善を達成しており、以降の導入店舗でも対象商品において同程度の効果が見込まれている。

「AIカカク」は、5月13日時点で関東・東海の約140店舗で導入済みで、7月までに本州(東北を除く)・四国の約350店舗へ導入完了予定。