オービックビジネスコンサルタント(OBC)は5月12日、奉行シリーズのDaaS環境(仮想デスクトップ環境)での動作検証を完了し、DaaS環境への対応を発表した。
DaaSは、高いセキュリティと運用性を兼ね備えた仮想デスクトップを提供するクラウドサービス。特定のソフトウェアを端末にインストールすることなくネットワークを通じて利用可能で、クラウド上にあるデスクトップ環境を呼び出して利用するため、高スペックのPCを用意する必要がない。データはすべてクラウド上に存在し、PCなどの端末にデータや情報を残さない。
OBCでは、奉行シリーズをDaaS環境下で利用できるように動作検証を実施し、「奉行クラウド」「奉行クラウドEdge」「奉行V ERP11/奉行V ERP10」「奉行i11シリーズ/奉行i10シリーズ」の各製品についてDaaS環境の対応を発表した。動作確認環境は、Microsoft Windows Virtual Desktop、Amazon Web Services(AWS)Amazon WorkSpacesとなっている。
なお、OBCはDaaS環境下での運用上の注意として、以下の点を挙げている。
- 電子申告をする際にICカードでの電子署名に対応できない
- タイムレコーダーを直接つなげることができない
- Microsoft Windows Virtual Desktopのマルチセッション(プール型)には対応していない
- AWS Amazon WorkSpacesのローカルドライブのリダイレクト(共有)がサポートされないため、ファイルの送受信はクラウドストレージ(Amazon WorkDocs等)の利用が必要
- 奉行サーバをパブリッククラウドで構築する場合、奉行ネットワーク製品でバンドルされるSQL Serverは利用できない