英Darktraceは5月11日、米Microsoftとの連携を強化し、両社の顧客のデジタル環境全域においてサイバー脅威を自律的に検知・対処する自己学習型AI(人工知能)を提供すると発表した。

今回の連携により、Microsoft 365やAzure Sentinelなどの各種クラウドアプリケーションなどのマイクロソフト環境において、ダークトレースの自己学習型の人工知能の能力をさらに強化する。

世界各国の組織や従業員のクラウドインフラや仮想コラボレーションツールへの依存度が高まる中、両社のパートナーシップによってマイクロソフトのソリューションとダークトレースの自律型サイバーAI技術を組み合わせて攻撃を阻止可能になるとしている。

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両社のパートナーシップは、マルチプラットフォームおよびマルチクラウド環境におけるセキュリティを強化して脅威調査を自動化することで、セキュリティ担当者がより重要かつ戦略的なタスクに優先的に取り組めることを目指す。

今回の連携強化により顧客がメリットを得られる領域として、両社はサイバーAI Eメールセキュリティ、セキュリティワークフローの簡素化・合理化、シームレスなデータ統合の3点を挙げる。

サイバーAI Eメールセキュリティでは、Eメールにおける人間のコミュニケーションの定常パターンを機械学習することで、多様な標的型メール攻撃に自動対処するダークトレースの「Antigena Email」をMicrosoft Azure上でホストし、Microsoft Azure Marketplaceを介して提供する。

セキュリティワークフローの簡素化・合理化では、ダークトレース専用の「Workbook」で脅威アラートと自動生成した脅威調査レポートをSentinel内部に送信・可視化できるようになり、ダークトレースをAzure Sentinelにシームレスに統合できるという。

シームレスなデータ統合では、ダークトレースのワンクリックインテグレーション機能により、ダークトレースのAI検知機能をマイクロソフトのエンドポイント保護ソリューションであるMicrosoft Defender for Endpointに接続可能になるとのことだ。